ファンタジーが私のオアシスだった頃の話。
昔から、一人遊びするときは物語を想像しながら遊んでいました。
人形が1体でも、右向きと左向きで違うキャラクターのつもりでいたり
架空の人物と自分の会話を妄想したり。
小学校中学年も過ぎるころから、私はいわゆるいじめのような行為を受けるようになり、一時期とても内向的になっていました。
ファンタジーを想像することは一種の逃げかもしれませんが、それは私がいじめに挫けず毎日を過ごすためのオアシスのような存在でした。
中学にもなると、地元とは別の学校へ入学したことで劇的に環境は変わり、
それでもファンタジーの妄想は日に日に強くなっていて、ノートに毎日書き綴っている毎日でした。
中学の終わりか、高校の間だったか。
あまりにも宿題が嫌いだったことが原因で、私はノートに1冊1話で書きためていた小説を、母親に真っ二つに破られてしまったのです…。
(本当に自業自得ながら、今思い出しても衝撃的な瞬間です…。)
以降徐々にファンタジーへの気持ちはしぼんでいってしまい、部活に熱中する中で完全にその空想の世界からは離れてしまいました。
どこかでまだ気持ちが残っていたのか、大学では児童文学を専門とされている先生のゼミを目当てに入学、無事専攻することができました。
その後商社へ就職し営業事務に。
1年目はあまりの忙しさに半泣きの毎日でしたが、仕事にも慣れ、彼氏とも別れ、自分の時間が今ようやくとれるようになったことで幼い頃のファンタジーへの気持ちを思い出していました。
いつか自分の考えた世界をまた形にしたい。
ただの妄想だと、笑われるかもしれない。
けれど、やるべきことを責任を持ってできるようになって、自分だけの人生をこれから歩んでいくのに、好きなことがあるならすぐ始めるべきだと感じたのです。
夢はいつだって追いかけて良い。